しかし愚じゃないか、知りもしないところへ、いたずらに艶書を送るなんて、まるで常識をかいてるじゃないか なるほどそうかも知れない。 禅の機鋒は峻峭なもので、いわゆる石火の機となると怖いくらい早く物に応ずる事が出来る。 吾の人を人と思うとき、他の吾を吾と思わぬ時、不平家は発作的に天降る。 吾輩ひそかに思うにこの状態は決して胎毒や疱瘡のためではない。 無暗に威張るんですもの。 アハハハ君は刑事を大変尊敬するね。 有るんでしょう。 元禄とは何の事だとだんだん聞いて見ると、中形の模様なら何でも元禄だそうだ。 襖の蔭では最前から細君と雪江さんがくすくす笑っている。 蝦蟆の事をかいると云うのと同じ事さ もう少し何かやる事がありそうなものだ 大丈夫鳴きます。 しかしいざとなるとこの平凡が急に霊妙なる神秘的作用のためにむくむくと持ち上がって奇なもの、変なもの、妙なもの、異なもの、一と口に云えば吾輩猫共から見てすこぶる後学になるような事件が至るところに横風にあらわれてくる。